永遠の嘘

我が家では好きな曲をiphoneに収めて、iphoneをスピーカーシステム”SC-SP100”(Panasonic製)にドッキングしてアンプして聴いています。ちゃんと低音が出るので、音はなかなかいいです。
私のiphoneなので、私の好きな曲ばかり入れています。日本の曲だと、山下達郎、サザンオールスターズ、小田和正、竹内まりや、松山千春、そして、中島みゆきなど、80~90年代に輝いていた人たちばかり。

そんな中、古い歌ですが、最近、聴き入っている歌があります。
1996年に発表された中島みゆき「パラダイス・カフェ」に収録されている ”永遠の嘘をついてくれ”。
これは、中島みゆきから吉田拓郎に提供されている曲であり、吉田拓郎の歌として有名だと思います。

1. ニューヨークは粉雪の中らしい
  成田からの便はまだまにあうだろうか
  片っぱしから友達に借りまくれば
  けっして行けない距離でもないだろうニューヨークぐらい
  なのに永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている
  永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ二人とも旅の途中だと
  君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
  永遠の嘘をついてくれ なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ

この1番の歌詞の内容はすぐにわかりました。恋人同士の男と女がいて、女がニューヨークにいる。男は日本にいる。男は女を愛している。女は男にふたりの愛の発展のために、ニューヨークへ行ってくると言って、旅立ったのだろう。男は今もその言葉を頼りに女のことを思っている。でも、女は男をほんとうはもう愛していないのかもしれない、と男はうすうす感じている。
だから、
愛を確かめに行けば良いのに、行けない距離でもないのに、ニューヨークに行ってない。真実を知りたくないから。恐いから。愛は続いているという永遠の嘘を聞きたい、永遠の嘘をついてくれ、たねあかししないで、と男は謡っている。

2. この国を見限ってやるのは俺のほうだと
  追われながらほざいた友からの手紙には
  上海の裏街で病んでいると
  見知らぬ誰かの下手な代筆文字
  なのに永遠の嘘をつきたくて 探しには来るなと結んでいる
  永遠の嘘をつきたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと
  君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
  永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか

最初、2番の歌詞は1番の歌詞の続きの設定、すなわち男と女の設定と思っていたせいで、、意味がまったく分からなかった。嫁さんと喧々諤々、この歌詞について意味を解析して、一応意味がわかった。

これは男と男の物語。1番の歌詞とは設定が異なることが判明。
男は日本にいて、友人の男は上海にいる。友人は日本を出る時、こんな日本は出て行ってやると啖呵を切って出て行ったのだろう。しかし友人は、今は上海のどこかで病んでいると手紙を出してきた。だれかが代筆してきたようだ。探しに来るなとも手紙に書いてきている。
ほんとうは友人は病に倒れたのではなくて、志半ばに挫折したのだろう。落ちぶれた姿を知られたくないのだろう。一方、日本にいる男は、友人の嘘が分かっている。大きな夢を抱いていた友人に、挫折したなんて言って欲しくないと思っている。

だから、詠っている。友人が”永遠の嘘をつきたくて、探しに来るな”と手紙を出してきた。
日本にいる男も友人に ”君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ”と。

そして、3番の歌詞が続きます。

3 傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく
  放っておいてくれと最後の力で嘘をつく
  嘘をつけ永遠のさよならのかわりに
  やりきれない事実のかわりに
  たとえくり返し何故と尋ねても 振り払え風のようにあざやかに
  人はみな 望む答えだけを聞けるまで尋ね続けてしまうものだから
  君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
  永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ

  君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
  永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ

”嘘も方便”という言葉の通り、永遠のさよならや、やりきれない事実の代わりに
嘘をついて、その場をやり過ごす、ウヤムヤにするという方法がある。
自分のことを振り返っても、確かに、一生真実を知りたくないこと、一生真実を言えないことがいくつかある。
そうだな。



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この記事へのコメント

通りすがり
2012年08月04日 20:44
はじめまして失礼します。ネットサーフィン中にたまたまこちらの記事を見かけて拝読した者です。
私もこの歌は非常に胸に響きます。ムーチョさん(ですよね?)の歌詞解説もとても面白く読ませて頂きました。

二番の歌詞ですが、私見ではこの「友」は全共闘の元闘士ではないかと思っています。
過激派ゆえに「追われ」て日本を後にし、異国で挫折をやりすごしながら生き、
それでも若き日の理想が潰え去ったことを認める代わりに
古い友人と己とに「永遠の嘘」をつくのではないかと。

学生運動当時の思い出を歌った加藤登紀子の『時には昔の話を』とイメージが重なりますね。
『時には~』はまさしくこの歌で言う「嘘」で美しく締めくくられた名曲だと思います。

ああ、つい長々と申し訳ありません。
あとご存知かもしれませんが、この歌のとても素敵なライブ動画がありますのでよろしければ…
http://m.youtube.com/watch?v=O9Bsp72aUbM
2012年08月06日 21:31
「通りすがり」さん、呼応していただきうれしいです。
過激派が追われてというアイデアは浮かびませんでした。そうかも。加藤登紀子の歌も聴いてみます。ライブ動画は大好きで何度も見ました。やっぱり拓郎の声、歌い方はこの曲にバッチリだなーと名感じます。同じ気持ちを共有できる方、ケースはとても稀で歌と同じで心に響きます。ありがとう。

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